本記事ではプロ野球の試合の中で最も重要な試合である日本シリーズについて解説していきます。
その年のプロ野球を締めくくるイベントでもあるのでどこファンかに関わらず毎年非常に注目度が高い試合になっています。
✔︎本記事を読んでわかること
- 日本シリーズの概要
- 日本シリーズの開催ルール(出場チーム、日程、球場など)
- 日本シリーズの過去の結果(歴代優勝チーム、リーグ間対戦成績)
当記事を読んでぜひ日本シリーズの理解を深めてみてください。
目次
日本シリーズの概要
日本選手権シリーズ(通称、日本シリーズ)とはその年の日本一チームを決定する日本プロ野球最高峰の戦いです。
ペナントレース終了後、クライマックスシリーズの優勝チームが出場して日本シリーズを制したチームが日本一となります。
開催ルールについてこれから細かく解説していきます。
日本シリーズの開催ルール
日本シリーズのルールは次のとおりです。
| 出場チーム | セパ両リーグのクライマックスシリーズ優勝チーム |
|---|---|
| 実施方式 | 7戦4勝先取制 |
| 日程 | 10月中旬~下旬 |
| 開催球場 | 各代表チームの本拠地(2-3-2) |
| 延長戦 | 延長12回まで |
| DH制 | パリーグ本拠地開催試合のみ採用 |
| 表彰選手 | MVP1名、優秀選手賞3名、敢闘選手賞1名 |
それぞれ深掘りしながら解説していきます。
出場チーム:クライマックス優勝チーム

日本シリーズの前に各リーグの上位3チームが出場するクライマックスシリーズが行われます。
そしてクライマックスシリーズで優勝した2チームによって日本シリーズが開催され日本一が決定します。
クライマックスシリーズについてもっと詳しく知りたい方は「クライマックスシリーズ(CS)のルール・仕組みと過去の結果について徹底解説!」をどうぞ。
実施方式:先に4勝すれば優勝(日本一)!
全7試合で先に4勝したチームがその年の日本一チームです。
優勝チームが決まった時点でその年の日本シリーズは閉幕し、残りの試合は行われません。
日程:10月中旬〜下旬
日本シリーズの日程は例年10月中旬〜下旬あたりに開催されます。
ただし2020年はウイルス感染拡大による開幕遅延、2021年は東京五輪開催によるペナントレース中断の影響で日本シリーズが11月下旬に行われました。
開催球場:出場チームの本拠地
日本シリーズが開催される球場は各出場チームの本拠地です。
開催球場は2試合ー3試合ー2試合という形式で決まり、奇数年と偶数年でセパが入れ替わります。
| 1戦 | 2戦 | 3戦 | 4戦 | 5戦 | 6戦 | 7戦 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 奇数年 | パ | パ | セ | セ | セ | パ | パ |
| 偶数年 | セ | セ | パ | パ | パ | セ | セ |
例えば奇数年である2019年のソフトバンク(パ、PayPayドーム)対巨人(セ、東京ドーム)の日本シリーズでは次のように開催球場が決定しました。
- 第1、2戦:PayPayドーム
- 第3、4、5戦:東京ドーム
- 第6、7戦:PayPayドーム
延長戦は12回まで
第1戦から第7戦までの延長戦はペナントレースと同様に延長12回までです。
引き分けがあった場合は再試合はせずに引き分けの結果込みで日本シリーズを進行していきます。
ただし3勝3敗1分などによって第8戦以降に突入した場合は延長戦の打ち切りはせずに決着がつくまで試合を続行します。
第8戦まで突入したのは1986年西武対広島の日本シリーズの1回のみです。
ちなみに第9戦まで突入したことはこれまでにありません。
DH制:パリーグ開催試合のみで採用
指名打者制(DH制)はパリーグの本拠地開催試合のみで採用されます。
セリーグ開催試合ではDHはないのでピッチャーも打席に立ちます。
DH制についてもっと知りたい方は「【野球ルール】DHとはどういう意味?何の略?いつからできたの?を徹底解説!」をどうぞ。
表彰選手
- 最高殊勲選手(MVP):優勝チームの中で最も活躍した1名
- 優秀選手賞:優秀な成績を残した3名
- 敢闘選手賞:敗退チームの中で最も活躍した1名
上記の合計5名が個人賞として表彰されます。
優秀選手は所属チームに関わらず3名選出されますが例年の傾向を見ると
- 優勝チームから3名
- 優勝チームから2名、敗退チームから1名
のどちらかになるのが通例になっていますね。
日本シリーズ過去の結果を一挙に紹介!
ここからは日本シリーズの過去の結果について紹介していきます。
日本シリーズは1950年から開催されている歴史ある試合です。
- 歴代優勝(日本一)チーム一覧
- リーグ対抗の通算対戦成績
それぞれについて紹介していきます!
歴代優勝(日本一)チーム一覧
| 回 | 年度 | 優勝 | 敗退 | 勝-敗(分) | 優勝回数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1950 | 毎日 | 松竹 | 4-2(0) | 1 |
| 2 | 1951 | 巨人 | 南海 | 4-1(0) | 1 |
| 3 | 1952 | 巨人 | 南海 | 4-2(0) | 2 |
| 4 | 1953 | 巨人 | 南海 | 4-2(1) | 3 |
| 5 | 1954 | 中日 | 西鉄 | 4-3(0) | 1 |
| 6 | 1955 | 巨人 | 南海 | 4-3(0) | 4 |
| 7 | 1956 | 西鉄 | 巨人 | 4-2(0) | 1 |
| 8 | 1957 | 西鉄 | 巨人 | 4-0(1) | 2 |
| 9 | 1958 | 西鉄 | 巨人 | 4-3(0) | 3 |
| 10 | 1959 | 南海 | 巨人 | 4-0(0) | 1 |
| 11 | 1960 | 大洋 | 大毎 | 4-0(0) | 1 |
| 12 | 1961 | 巨人 | 南海 | 4-2(0) | 5 |
| 13 | 1962 | 東映 | 阪神 | 4-2(1) | 1 |
| 14 | 1963 | 巨人 | 西鉄 | 4-3(0) | 6 |
| 15 | 1964 | 南海 | 阪神 | 4-3(0) | 2 |
| 16 | 1965 | 巨人 | 南海 | 4-1(0) | 7 |
| 17 | 1966 | 巨人 | 南海 | 4-2(0) | 8 |
| 18 | 1967 | 巨人 | 阪急 | 4-2(0) | 9 |
| 19 | 1968 | 巨人 | 阪急 | 4-2(0) | 10 |
| 20 | 1969 | 巨人 | 阪急 | 4-2(0) | 11 |
| 回 | 年度 | 優勝 | 敗退 | 勝-敗(分) | 優勝回数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 21 | 1970 | 巨人 | ロッテ | 4-1(0) | 12 |
| 22 | 1971 | 巨人 | 阪急 | 4-1(0) | 13 |
| 23 | 1972 | 巨人 | 阪急 | 4-1(0) | 14 |
| 24 | 1973 | 巨人 | 南海 | 4-1(0) | 15 |
| 25 | 1974 | ロッテ | 中日 | 4-2(0) | 2 |
| 26 | 1975 | 阪急 | 広島 | 4-0(2) | 1 |
| 27 | 1976 | 阪急 | 巨人 | 4-3(0) | 2 |
| 28 | 1977 | 阪急 | 巨人 | 4-1(0) | 3 |
| 29 | 1978 | ヤクルト | 阪急 | 4-3(0) | 1 |
| 30 | 1979 | 広島 | 近鉄 | 4-3(0) | 1 |
| 31 | 1980 | 広島 | 近鉄 | 4-3(0) | 2 |
| 32 | 1981 | 巨人 | 日本ハム | 4-2(0) | 16 |
| 33 | 1982 | 西武 | 中日 | 4-2(0) | 4 |
| 34 | 1983 | 西武 | 巨人 | 4-3(0) | 5 |
| 35 | 1984 | 広島 | 阪急 | 4-3(0) | 3 |
| 36 | 1985 | 阪神 | 西武 | 4-2(0) | 1 |
| 37 | 1986 | 西武 | 広島 | 4-3(1) | 6 |
| 38 | 1987 | 西武 | 巨人 | 4-2(0) | 7 |
| 39 | 1988 | 西武 | 中日 | 4-1(0) | 8 |
| 40 | 1989 | 巨人 | 近鉄 | 4-3(0) | 17 |
| 回 | 年度 | 優勝 | 敗退 | 勝-敗(分) | 優勝回数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 41 | 1990 | 西武 | 巨人 | 4-0(0) | 9 |
| 42 | 1991 | 西武 | 広島 | 4-3(0) | 10 |
| 43 | 1992 | 西武 | ヤクルト | 4-3(0) | 11 |
| 44 | 1993 | ヤクルト | 西武 | 4-3(0) | 2 |
| 45 | 1994 | 巨人 | 西武 | 4-2(0) | 18 |
| 46 | 1995 | ヤクルト | オリックス | 4-1(0) | 3 |
| 47 | 1996 | オリックス | 巨人 | 4-1(0) | 4 |
| 48 | 1997 | ヤクルト | 西武 | 4-1(0) | 4 |
| 49 | 1998 | 横浜 | 西武 | 4-2(0) | 2 |
| 50 | 1999 | ダイエー | 中日 | 4-1(0) | 3 |
| 51 | 2000 | 巨人 | ダイエー | 4-2(0) | 19 |
| 52 | 2001 | ヤクルト | 近鉄 | 4-1(0) | 5 |
| 53 | 2002 | 巨人 | 西武 | 4-0(0) | 20 |
| 54 | 2003 | ダイエー | 阪神 | 4-3(0) | 4 |
| 55 | 2004 | 西武 | 中日 | 4-3(0) | 12 |
| 56 | 2005 | ロッテ | 阪神 | 4-0(0) | 3 |
| 57 | 2006 | 日本ハム | 中日 | 4-1(0) | 2 |
| 58 | 2007 | 中日 | 日本ハム | 4-1(0) | 2 |
| 59 | 2008 | 西武 | 巨人 | 4-3(0) | 13 |
| 60 | 2009 | 巨人 | 日本ハム | 4-2(0) | 21 |
| 回 | 年度 | 優勝 | 敗退 | 勝-敗(分) | 優勝回数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 61 | 2010 | ロッテ | 中日 | 4-2(1) | 4 |
| 62 | 2011 | ソフトバンク | 中日 | 4-3(0) | 5 |
| 63 | 2012 | 巨人 | 日本ハム | 4-2(0) | 22 |
| 64 | 2013 | 楽天 | 巨人 | 4-3(0) | 1 |
| 65 | 2014 | ソフトバンク | 阪神 | 4-1(0) | 6 |
| 66 | 2015 | ソフトバンク | ヤクルト | 4-1(0) | 7 |
| 67 | 2016 | 日本ハム | 広島 | 4-2(0) | 3 |
| 68 | 2017 | ソフトバンク | DeNA | 4-2(0) | 8 |
| 69 | 2018 | ソフトバンク | 広島 | 4-1(1) | 9 |
| 70 | 2019 | ソフトバンク | 巨人 | 4-0(0) | 10 |
| 71 | 2020 | ソフトバンク | 巨人 | 4-0(0) | 11 |
| 72 | 2021 | ヤクルト | オリックス | 4-2(0) | 6 |
| 73 | 2022 | オリックス | ヤクルト | 4-2(1) | 5 |
各チームの日本一回数についてさらに詳しく知りたい方は「【プロ野球】歴代日本一&リーグ優勝回数ランキング!最も遠ざかっているチームはどこ?」をどうぞ。
リーグ対抗の通算対戦成績
最後にリーグ間の通算対戦成績について紹介します。
✔︎年代別のセパ優勝回数(1950-2022)
| 年代 | セ | パ |
|---|---|---|
| 1950-1959 | 5 | 5 |
| 1960-1969 | 8 | 2 |
| 1970-1979 | 6 | 4 |
| 1980-1989 | 5 | 5 |
| 1990-1999 | 5 | 5 |
| 2000-2009 | 5 | 5 |
| 2010-2019 | 1 | 9 |
| 2020-2022 | 1 | 2 |
| 通算 | 36 | 37 |
2022年の日本シリーズ終了時点でセリーグが36回日本一、パリーグが37回日本一になっています。
1960-1970年代にかけてはセリーグ優勢の年が続いていましたが2010年代にパリーグの逆襲が始まり現在は通算対戦成績がほぼイーブンになっていますね。
プロ野球の日本シリーズについての解説は以上です。
