こんにちは。
プロ野球は現在2リーグ制で運営されていますが、こんなことを思ったことはないでしょうか?
そうです、現在メジャーリーグでは2リーグ×3地区制でシーズンの試合が組まれておりポストシーズンは地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズ、ワールドシリーズを経て世界一のチームが決まります。
本記事ではメジャーの3地区制に倣って「日本で3リーグ制が実現されたらどうなるか?」という視点でまとめてみました。
- 3リーグ制の提案:3リーグの分け方
- 3リーグ制の提案:試合の組み方
- なぜ3リーグ制にしたいのか?
ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
3リーグ制の提案:3リーグの分け方
早速ですが、以下のように地域別で現在の12球団を3リーグに分けてみました。
Easternリーグ
- 北海道日本ハムファイターズ
- 東北楽天ゴールデンイーグルス
- 西武ライオンズ
- 千葉ロッテマリーンズ
Centralリーグ
- 読売ジャイアンツ
- 東京ヤクルトスワローズ
- 横浜DeNAベイスターズ
- 中日ドラゴンズ
Westernリーグ
- オリックス・バファローズ
- 阪神タイガース
- 広島東洋カープ
- 福岡ソフトバンクホークス
鉄道風にいうと、おおざっぱにJR東日本リーグ、JR東海リーグ、JR西日本リーグですね。
3リーグ制の提案:試合の組み方
レギュラーシーズン
前述のように全12球団を3リーグに分けました。
レギュラーシーズンの対戦相手の決定方法は以下のようにしたいです。
①同リーグの3チームと対戦(計24試合×3チーム)
②他リーグの8チームと対戦(計9試合×8チーム)
①②を合わせた全144試合です。Westernリーグのソフトバンクを例として説明します。
①同リーグの3チームと対戦
まず同リーグ内の各チームとホーム&ビジターで24試合ずつ対戦します。
ソフトバンクの場合はWesternリーグのオリ・阪神・広島と24試合ずつ(ホームで12試合、ビジターで12試合)試合をします。
同リーグ内の対戦の合計は72試合です。
②他リーグの8チームと対戦
他リーグの8チームとホーム&ビジターで9試合ずつ対戦します。
ソフトバンクの場合はEasternリーグとCentralリーグの8チームと9試合ずつ試合をします。
ただし3試合1カードと考えると9試合ではホームアンドアウェイを均等に割り切れないので、隔年でホームビジターの試合数を入れ替えます。
他リーグとの対戦の合計も72試合です。
例えばソフトバンクの場合、
2020年は、
ホーム6試合ビジター3試合の対戦:日ハム・楽天・巨人・東京
ホーム3試合ビジター6試合の対戦:西武・ロッテ・横浜・中日
2021年は、
ホーム3試合ビジター6試合の対戦:日ハム・楽天・巨人・東京
ホーム6試合ビジター3試合の対戦:西武・ロッテ・横浜・中日
のように隔年でホームアウェイの試合数を入れ替えて対戦します。
レギュラーシーズンの結果(2020年の場合)
2020年シーズンはコロナウィルス感染対策のため、短縮日程の120試合制でしたが2020年の結果を上記の3リーグ制の仕組みに当てはめてみます。
Easternリーグ
順 | チーム名 | 勝 | 敗 | 勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | ロッテ | 60 | 57 | .513 |
2 | 西武 | 58 | 58 | .500 |
3 | 楽天 | 55 | 57 | .491 |
4 | 日本ハム | 53 | 62 | .461 |
Centralリーグ
順 | チーム名 | 勝 | 敗 | 勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 巨人 | 67 | 45 | .598 |
2 | 中日 | 60 | 55 | .522 |
3 | 横浜 | 56 | 58 | .491 |
4 | ヤクルト | 41 | 69 | .373 |
Westernリーグ
順 | チーム名 | 勝 | 敗 | 勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | ソフトバンク | 73 | 42 | .635 |
2 | 阪神 | 60 | 53 | .531 |
3 | 広島 | 52 | 56 | .481 |
4 | オリックス | 45 | 68 | .398 |
Easternはロッテの優勝、Centralリーグは巨人の優勝、WesternリーグはSBの優勝になりました。
本来2リーグ制の2020年でも、巨人とSBが優勝しロッテがCSに出場しているので都合良く3チームともプレーオフに進んでいますね。
プレーオフ
プレーオフは各リーグの優勝チームと2位以降の中で勝率の高い2チームの合計5チームでの開催をイメージしています。
まず2位以降の中で勝率の高い2チームでワールドカードゲームを1試合の一発勝負を行います。
その後、「全体勝率1位vsワイルドカードゲーム勝者」と「全体勝率2位vs全体勝率3位」の準決勝を行い、その準決勝の勝者同士の決勝(日本シリーズ)を開催します。
図にすると以下の通りです。
第1シード:優勝チームの中で勝率1位のチーム
第2シード:優勝チームの中で勝率2位のチーム
第3シード:優勝チームの中で勝率3位のチーム
第4シード:優勝チーム以外で勝率1位のチーム
第5シード:優勝チーム以外で勝率2位のチーム
ホーム開催のアドバンテージは以下のようにします。
ワイルドカードゲーム
当該2チームのうち勝率の高いチームのホーム開催で1試合の一発勝負を行う。
リーグシリーズ
ホーム開催は2試合-3試合-2試合で割り振る。
当該2チームのうち勝率の高いチームがホーム開幕権を得る。
ワイルドカードチームは勝率に関わらずホーム開催権は得られない。
日本シリーズ
ホーム開催は2試合-3試合-2試合で割り振る。
当該2チームのうち勝率の高いチームがホーム開幕権を得る。
ワイルドカードチームは勝率に関わらずホーム開催権は得られない。
プレーオフの組み合わせ(2020年の場合)
2020年のシーズン成績を適用した場合のプレーオフ組み合わせは以下の通りです。
第1シード:SB .635(Westernリーグ優勝)
第2シード:巨人 .598(Centralリーグ優勝)
第3シード:ロッテ .513(Easternリーグ優勝)
第4シード:阪神 .531(Westernリーグ2位)
第5シード:中日 .522(Centralリーグ2位)
阪神・中日は勝率順ではロッテよりも高いですが、ロッテはリーグ優勝をしているのでシード順はロッテ、阪神、中日の順番になります。
なぜ3リーグ制にしたいのか?
私が3リーグ制を提案したい1番の理由はクライマックスシリーズ(CS)の存在です。
CSは2007年から採用され、今年までずっと使われている制度です。
CSには消化試合の削減や興行収入の確保などメリットが多い反面、レギュラーシーズンの重要性が薄れるというデメリットも指摘されています。
しかし、3リーグ制にすればレギュラーシーズンの順位の重要性を担保しつつ、プレーオフの開催で消化試合の削減と興行収入の確保も可能ではないかと考えています。
- レギュラーシーズンの重要性を担保できる
- 消化試合をなくすことができる
- 興行収入を確保できる
レギュラーシーズンの重要性が担保できる
クライマックスシリーズの場合はプレーオフに進むチームが6チームあり、優勝チームが2チームに対して優勝を逃したチームが4チームも進んでしまいます。
しかも巡り合わせによっては日本シリーズが両チーム優勝を逃したチーム同士の対決になる可能性も否めません。
現在まではまだ優勝を逃したチーム同士の対決はありませんが、下剋上は数年に1度ペースで起こっています。
一方、上記で説明した3リーグ制では優勝した3チームとワイルドカード2チームの合計5チームがプレーオフに進出します。
リーグ優勝を逃したワイルドカード2チームが優勝する可能性はありますが、ワイルドカードの2チームはワイルドカードゲームをしないといけないディスアドバンテージがあります。
優勝を逃したチーム同士の日本シリーズが開催されてしまう可能性もないのが、CSで恐れられていたケースも回避できます。
消化試合をなくすことができる
CSと同様に3リーグ制でも消化試合の削減が見込めます。
各リーグの優勝チーム以外に2チームがプレーオフに進めるので、早々に優勝チームが決まってもまだプレーオフ進出のチャンスがあります。
また、ワイルドカードの枠はリーグの垣根は問わないので優勝3チーム以外の9チームの争いになります。
2020年の場合は、Westernリーグ2位の阪神とCentralリーグ2位の中日がワイルドカードを得ました。
しかし、Easternリーグの2位チームと3位チームがワイルドカードに進むなんてことも可能になってきます。
興行収入を確保できる
CSのもう一つのメリットがポストシーズンに興行収入を得られるということでした。
現行のCSではポストシーズンの試合は最大25試合開催できます。(CSFirst6試合、CSFinal12試合、日本シリーズ7試合)
一方、3リーグ制にした場合でも最大22試合開催できます。(ワイルドカードG1試合、リーグシリーズ14試合、日本シリーズ7試合)
若干プレーオフの開催試合数が減ってしまいますが、3リーグにしても十分興行収入を得られると思います。
興行収入を確保しつつレギュラーシーズンの重要性を担保できるメリットも受けられます。
まとめ
今回は以下に関してお話ししました。
- 12球団を東・中・西リーグに分けてみた
- 全144試合のレギュラーシーズンと5チームによるポストシーズンのトーナメント
- 3リーグにしたい理由3つ「レギュラーシーズンの重要性を担保できる」「消化試合をなくすことができる」「興行収入を確保できる」
管理人は現行のクライマックスシリーズの制度には正直納得はしていませんので、今回は3リーグ制ということで一案を紹介しました。
ただしCSは興行的には成功しているので3リーグ制の実現は難しそうです。