【野球】長打率とは?計算方法や一流の目安について解説【誤解されやすい記録】

本記事では野球における指標で勘違いされやすい記録「長打率」について解説します。

長打率は重要な打撃指標の一つと言われており一流バッターの証になる記録なので、知らない人はぜひ本記事でチェックしてみてください。

✔︎本記事の内容

  • 長打率の意味と計算方法
  • 長打率に関するよくある勘違い
  • 一流と言われる長打率の目安

ぜひご覧ください。

長打率とはどういう意味?

長打率とは、

1打数あたりの塁打数の期待値

のことを意味している打撃指標です

言い換えると長打率が高ければ高いほど1回の打席でより遠くの塁に進むことができます

✔︎塁打数の変換表

安打の種類 塁打数
単打 1
二塁打 2
三塁打 3
本塁打 4

長打率の計算方法【計算フォーム付き】

長打率の計算方法は次のとおりです。

長打率 = 塁打数 ÷ 打数

1打数あたりの塁打数の期待値なので上記の式になります。

打数とは打席数から四死球、犠牲フライ、バントの数を引いた数値です。

例えば次のような打撃成績の選手の長打率を計算してみます。

打数 100
単打 15
二塁打 8
三塁打 2
本塁打 5
凡退 70

長打率は、

長打率 = (15 × 1 + 8 × 2 + 2 × 3 + 5 × 4) ÷ 100 = .570

で長打率.570となります。

つまり長打率.570を意味通りに意訳すると、1打数あたりの塁打数の期待値が0.57塁打であることを意味しています。

MEMO

ちなみに上記選手の打率は

打率 = (15 + 8 + 2 + 5) ÷ 100 = .300

で.300となります。

長打率の計算フォーム

長打率を計算するための計算フォームを作ったので計算したい人は活用してみてください。

よくある勘違い

よくある勘違いとして長打を打つ確率と誤解してしまうケースがあります。

✔︎長打率の意味

× 長打を打つ確率

○ 1打数あたりの塁打数の期待値

名称に「率」と入ってしまっているので誤解してしまうのは仕方ないことです

ただし長打率=長打を打つ確率と勘違いしてしまうと全然数字が変わってしまいます。

打数 100
単打 15
二塁打 8
三塁打 2
本塁打 5
凡退 70

例えば上記の成績を残した選手について、「長打を打つ確率」と「1打数あたりの塁打数の期待値」の計算結果は次のようになります。

計算結果 計算式
長打を打つ確率 .150 (8 + 2 + 5) ÷ 100 = .150
塁打数の期待値 .570 (15 × 1 + 8 × 2 + 2 × 3 + 5 × 4) ÷ 100 = .570

※二塁打、三塁打、本塁打を長打とする

長打を打つ確率は正しい意味の長打率と比べてだいぶ計算結果が変わってしまっていますね。

長打率は打撃能力を測る上で重要な指標

長打率はセイバーメトリクスの発展に合わせて重要性が増している指標です。

特にOPSでは長打率が計算式に使用されていますね。

MEMO

OPSとは打者を評価する指標の一つです。

「長打率 + 出塁率」で計算することができ、計算式が単純明快なのでシンプルに打者を評価することができます。

関連記事:【野球/野手】OPSって何?計算方法は?ランキングは?欠点は?を詳しく解説します

なぜ長打率が重要になっているかというと長打率が高いほど得点能力が高いからです。

まず長打率が高い(=期待塁打数が多い)と一度の打席で進む塁打が多くなり本塁に近づきやすくなります。

なので自分がホームインして得点する可能性が高いですね。

また一度の打席で進む塁打数が多いとそれだけランナーをホームに返す確率も高くなります。

長打率が高い選手は自分がホームインする、またはランナーを返す能力が高いので得点を増やしたいチームにとって必要な存在になります!

一流と言われる長打率の目安は?

それではどれだけの長打率の成績を残したら一流と呼ばれるのでしょうか?

長打率の目安について明確な定義がないので「打率3割を残したら一流打者」という定義と比較してみます。

✔︎2021年セリーグの打率&長打率ランキングトップ10

選手名 打率 選手名 長打率
1 鈴木誠也 .317 鈴木誠也 .639
2 坂倉将吾 .315 村上宗隆 .566
3 牧秀悟 .314 牧秀悟 .534
4 近本光司 .313 岡本和真 .530
5 桑原将志 .310 山田哲人 .515
6 佐野恵太 .303 丸佳浩 .495
7 宮﨑敏郎 .301 桑原将志 .474
8 小園海斗 .298 坂本勇人 .4669
9 大島洋平 .292 坂倉将吾 .4668
10 西川龍馬 .286 佐恵太 .466
10 糸原健斗 .286

✔︎2021年パリーグの打率&長打率ランキングトップ10

選手名 打率 選手名 長打率
1 吉田正尚 .339 吉田正尚 .563
2 森友哉 .309 杉本裕太郎 .552
3 杉本裕太郎 .301 柳田悠岐 .541
4 柳田悠岐 .300 マーティン .500
5 近藤健介 .298 レアード .478
6 荻野貴司 .296 島内宏明 .477
7 中村剛也 .284 近藤健介 .472
8 中村奨吾 .283 森友哉 .469
9 岡島豪郎 .280 栗原陵矢 .465
10 鈴木大地 .277 中村剛也 .440

2021年シーズンはセリーグで7人、パリーグで4人の選手が打率3割を残しました。

この人数分、長打率ランキングの上位成績者をみてみるとだいたい.470-500くらいが打率.300を残すことと同程度の難易度であることがわかりますね。

一流と言われる長打率の目安:.470-.500

プロ野球長打率ランキング

ここまでで長打率の意味、計算方法、一流選手の目安について紹介しました。

それでは歴代トップクラスの長打率はどれくらいの成績だったのでしょうか?

シーズン記録と通算記録の両方について長打率ランキングを紹介します。

シーズン長打率ランキング

✔︎シーズン長打率ランキング(1950-2021)

順位 選手名 チーム 長打率 年度
1 バレンティン ヤクルト .779 2013
2 バース 阪神 .777 1986
3 落合博満 ロッテ .763 1985
4 王貞治 巨人 .761 1974
5 カブレラ 西武 .756 2002
6 王貞治 巨人 .755 1973
7 落合博満 ロッテ .746 1986
8 小鶴誠 松竹 .729 1950
9 王貞治 巨人 .725 1976
10 王貞治 巨人 .723 1967

2013年シーズンに60本塁打を放ったバレンティン選手の長打率が.779で歴代最高記録でした。

通算長打率ランキング

✔︎通算長打率ランキング(1950-2021)

順位 選手名 長打率 実働期間
1 王貞治 .634 1959-1980
2 カブレラ .592 2001-2012
3 松井秀喜 .582 1993-2002
4 落合博満 .564 1979-1998
5 ローズ .559 1996-2009
6 ブーマー .555 1983-1992
7 中西太 .553 1952-1969
8 柳田悠岐 .548 2011-2021
9 リー .5419 1977-1987
10 山本浩二 .5416 1969-1986

※4000打数以上

並み居る強打者が勢揃いですがこの中に柳田悠岐選手がいるのが感慨深い…!

長打率まとめ

本記事では長打率について解説しました。

長打率
  • 長打率とは、1打数あたりの塁打数の期待値のことを意味している打撃指標
  • 計算方法:長打率 = 塁打数 ÷ 打数
  • 長打率は長打を打つ確率ではないので注意
  • 長打率は得点能力の高さを表す重要な指標のひとつ
  • 一流と言われる長打率の目安:.470-.500

以上です。

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