2013年田中将大の24連勝や大谷翔平の二刀流成功は漫画で描こうものなら間違いなくお蔵入りのありえない出来事です。
しかし、そんな田中や大谷よりも奇跡的なことを体現した選手がいます。
それは2001年の近鉄・北川博敏です。
彼はその年、空前絶後・前代未聞の代打逆転サヨナラ満塁優勝決定ホームランを放ち、近鉄を優勝に導きました。
今回はそんな「代打逆転サヨナラ満塁ホームラン」についてお話しします。
- 代打逆転サヨナラ満塁ホームランとは何か?
- 過去の達成者一覧と発生頻度&確率を解説
- 他のいろいろなホームランと発生頻度を比較してみた
目次
代打逆転サヨナラ満塁ホームランとは?
代打逆転サヨナラ満塁ホームランとは、次のことです。
「代打ホームラン」と「逆転サヨナラホームラン」と「満塁ホームラン」を同時に達成してしまう記録です。
過去に達成したプロ野球選手は何人?
それではこの劇的な記録を達成した歴代の選手は何人いたのでしょうか。
1950年〜2021年の70年以上の歴史のなかで代打逆転サヨナラ満塁ホームランを達成したのは全員で
8人
です。以下が歴代の達成者一覧です。
年月日 | 名前(所属) | スコア |
---|---|---|
1956.3.25 | 樋笠一夫(巨人) | 4x-3 |
1956.6.24 | 藤村富美男(大阪) | 4x-1 |
1971.5.20 | 広野功(巨人) | 7x-5 |
1984.6.11 | 柳原隆弘(近鉄) | 5x-2 |
1988.6.18 | 藤田浩雅(阪急) | 10x-7 |
2001.9.26 | 北川博敏(近鉄) | 6x-5 |
2001.9.30 | 藤井康雄(オリックス) | 7x-6 |
2011.10.22 | 長野久義(巨人) | 5x-2 |
70年以上の歴史の中でたったの8人しかいません。
サイクルヒットとノーヒットノーランの達成者はそれぞれ70人以上、完全試合の達成者が15人であることを考えると代打逆転サヨナラ満塁ホームランの希少性が分かりますね。
最近だと巨人の長野が2011年シーズン最終戦で達成したことが記憶に新しいです。
発生頻度と発生確率はどれくらい?
代打逆転サヨナラ満塁ホームランの発生頻度としては、72年間で8人達成となっているのでおよそ
9年に1度
のペースで出現しています。
ただし1956年と2001年はそれぞれ二人ずつ発生しているので、「出る年はたくさん出る」「出ない時は10年以上出ない」みたいな記録なんですかね。
また、代打逆転サヨナラ満塁ホームランが出る確率はどうでしょうか?
1950年〜2021年までの72年間でこれまで50000試合以上行われていますので、8試合÷50000試合で
代打逆転サヨナラ満塁本塁打の確率:0.016%以下
です!
達成者の中で「お釣りなしホームラン」は何人?
お釣りなしホームランとは次のことです。
ちょうど1点差で勝てるだけの得点ができたホームラン
例えば3点差で負けている状況で満塁ホームランを打てばちょうど1点差で逆転しますね。
代打逆転サヨナラ満塁ホームランの達成者は8人です。
その中でお釣りなしホームランの達成者は
樋笠(1956年)・北川(2001年)・藤井(2001年)の3人
でした。
「代打」「満塁」「代打サヨナラ」「サヨナラ満塁」などの発生頻度と比較してみた
代打逆転サヨナラ満塁ホームランは72年間で8人の達成人数なので「9年に1度」ペースで達成者が現れています。
一方で、代打ホームランや満塁ホームランなどの発生頻度についてもまとめてみました。(2019年度記録を参照しました)
代打ホームラン…54回
サヨナラホームラン…19回
満塁ホームラン…47回
代打サヨナラホームラン…4回
代打満塁ホームラン…6回
サヨナラ満塁ホームラン…3回
代打サヨナラ満塁ホームラン…1回
代打逆転サヨナラ満塁ホームラン…0回
代打ホームラン、サヨナラホームラン、満塁ホームランに関しては1年間で二桁回数発生していますね。
一方、「代打サヨナラ」「代打満塁」「サヨナラ満塁」といった2つの要素を組み合わせたホームランも意外と年に何回か発生しています。
また2019年は阪神の高山が「代打サヨナラ満塁ホームラン」を達成しています。
高山の記録は「逆転」ではありませんでしたが、数年に一回見れるかどうかの記録でしたね。
まとめ
今回は以下に関してお話ししました。
- 代打逆転サヨナラ満塁ホームランとは…
→最終回以降の裏の攻撃、3点差以内で負けていながらも満塁の状況を作り、代打のバッターによってサヨナラ勝ちを決めるホームランのこと - プロ野球での代打逆転サヨナラ満塁ホームラン達成者人数
→8人(8度)達成 - 発生頻度と確率
→「9年に1度の発生」「確率0.016%以下」
超劇的な代打逆転サヨナラ満塁ホームラン、ぜひ現地観戦で見てみたいですね!