本記事では野球界の報復死球(故意死球)について徹底解説します。
✔︎本記事の内容
- 報復死球(故意死球)の意味と報復死球をする理由
- 報復死球はどうやっていつ行われるのか?
- メジャー・WBC・プロ野球で実際に起こった報復死球の事例
ぜひ最後までご覧ください。
目次
報復死球(故意死球)とは?
報復死球(故意死球)とは意図的に打者に投球をぶつけることを意味しています。
報復という言葉通り、何かしら相手にされたことに対する仕返しの意味で故意にデッドボールを当てに行きます。
野球の硬球は石のように硬いボールなので当然ながら怪我のリスクがある危険な行為です。
なぜ報復死球をするのか?
報復死球をする理由としてはやられたことに対する仕返しなのですが具体的には次のような理由がありますね。
- 味方の選手が死球を喰らったから
- 相手が暗黙の了解を破ったから
味方の選手が死球を喰らったから
まずは味方の選手が先にデッドボールをもらったからその仕返しで、という理由です。
特に強打者は内角攻め(体に近いところを通過する投球)をされやすくデッドボールももらいやすいです。
やられっぱなしだと相手の好き放題にされてしまうのでこちら側も「あんまりやりすぎるなよ」の意味も込めて報復死球をします。
相手が暗黙の了解を破ったから
野球界には「アンリトンルール」と呼ばれる暗黙の了解が存在します。
例えば次のような行為は野球界ではNGとなっています。
- 大差がついた試合で勝っているチームが盗塁やセーフティバントをする
- 投手に対して内角攻めをする
- ホームランを打った後過剰にガッツポーズをする
- 完全試合やノーヒットノーランがかかっている試合でセーフティバントをする
ルールブックに明文化されているわけではありませんがこれらの行為をしてしまうと不文律を破ったとみなして次の打席で報復死球を受けてしまうことがあります。
報復死球はいつ、どうやって行われやすいのか?
報復死球は2アウト走者なしといったデッドボールを与えても比較的試合の大勢が変わらない状況で実行されます。
またぶつける場所についても腰、お尻、太ももあたり目がけて投げることが多く、もし頭部付近に当てようものなら乱闘騒動不可避となります。
報復死球を許すかどうかは当てられた打者・チーム次第であり、納得できる理由なら特に文句を言わずに一塁に進みます。
実際に起こった報復死球の例
ここから実際にあった報復死球の事例を動画付きで紹介します。
全3件です。
- 【メジャー】エンゼルス対ホワイトソックス
- 【WBC】日本対韓国
- 【日本プロ野球】横浜DeNA対ヤクルト
【メジャー】エンゼルス対ホワイトソックス
2021年9月17日のエンゼルス対ホワイトソックス戦で大谷翔平選手が報復死球を受けました。
エンゼルスはその前々回の試合でホワイトソックスのモンカダ選手、ロベルト選手、アブレイユ選手に死球を献上しており、その報復として主砲大谷選手へ死球をぶつけたとしています。
✔︎本件の処分内容
- ライトJr.投手:3試合出場停止、罰金処分
- ラルーサ監督:次戦の出場停止、罰金処分
出場停止と罰金の支払いを言い渡されていますね。
【WBC】日本対韓国
第1回WBCにて小笠原道大選手が韓国の金炳賢投手から報復死球を喰らいました。
直前の打席で福留孝介選手が先制代打2ランを放っており、そのホームランに腹を立てた投手が次打者の小笠原選手の太もも付近に初球デッドボールをぶつけています。
明らかにわざと当てているので死球の直後に審判は警告試合を宣告していますね。
【日本プロ野球】ロッテ対西武
2010年4月9日、ロッテの神戸拓光選手が西武の涌井秀章投手から報復死球を喰らいました。
神戸選手は直前の打席で2年ぶりのホームランを放ったのですが大はしゃぎしながら走塁をしベンチに戻ってからもガッツポーズを繰り返していました。
その行為に対して西武側が不服を唱え報復死球を敢行したと想定されます。
野球界の報復死球に関する解説は以上です。