本記事では野球界における非常に珍しい存在、左投げ右打ちの選手について深掘りしていきます。
✔︎本記事の内容
- 【なぜ珍しい?】左投げ右打ち選手のメリットとデメリット
- メジャーリーグのレジェンド左投げ右打ち選手
- 漫画・アニメ界の左投げ右打ち選手
- 日本プロ野球の主要な左投げ右打ち選手
ぜひ最後までご覧ください。
目次
【なぜ珍しい?】左投げ右打ちのメリット・デメリット
左投げ右打ちプレイヤーのメリットとデメリットは次のようなことが考えられます。
左投げ右打ちのメリット
- 【打撃】利き腕でバットを引く形になるのでバットコントロールが安定する
- 【守備】投手なら左投げは希少な存在なので有利
基本的に右投げ左打ちのメリットの裏返しと思えばよく、右打席であれば利き腕である左手でバットを引っ張ることができます。
バットコントロールが安定するので打率は残しやすいと考えられます。
また投手としては左投げの方が人口が少なく必然的に有利になります。
しかしながら投手の場合は打席の左右はほとんど関係なくなるので右打ちでバットコントロールが良くなるというメリットは無くなってしまいますね…
左投げ右打ちのデメリット
- 【打撃】利き腕と逆の手で押し込むのでパワーが出にくい
- 【打撃】一塁から遠くなる
- 【守備】一塁手か外野手しか守れない
右打席の場合は利き腕と逆の手で押し込む形になるのでパワーがバットに伝わりにくくなります。
これも右投げ左打ちの場合のデメリットの裏返しとなりますね。
また右打席は左打席よりも一塁から一歩遠くなるので内野安打が出にくいと言われています。
そして左投げなので守れるポジションが投手以外では一塁手か外野手しかなくなってしまいます。
一塁への近さ・右投手の多さを考えると基本的に左打者の方が有利なので、左利きの選手がわざわざ右打者に転向する必要がないというのが左投げ右打ちが少ない最大の理由でしょうね。
メジャーリーグのレジェンド左投げ右打ち選手
✔︎守備位置と色の関係
投手 | 捕手 |
内野手 | 外野手 |
メジャーリーグで活躍した左投げ右打ちの選手を紹介します。
選手名 | 主な実績 | 備考 |
---|---|---|
ランディ・ジョンソン | (投手)618試合、303勝166敗2S、4875奪三振、防御率3.29 (打者)273試合、78安打、1本塁打、打率.125 |
・左投手として歴代最多のサイ・ヤング賞5回 ・完全試合1回、無安打無得点試合1回 ・番号51はダイヤモンドバックスの永久欠番 |
サンディー・コーファックス | (投手)397試合、165勝87敗9S、2396奪三振、防御率2.76 (打者)397試合、75安打、2本塁打、打率.097 |
・完全試合1回、無安打無得点試合3回 ・背番号32はドジャースの永久欠番 |
マイク・ハンプトン | (投手)423試合、148勝115敗1S、1387奪三振、防御率4.06 (打者)423試合、178安打、16本塁打、打率.246 |
・1999年から5年連続でシルバースラッガー賞(投手の受賞回数歴代1位) ・2001年に1シーズン7本塁打で投手としてナ・リーグ最多タイ記録 |
リッキー・ヘンダーソン | 3081試合、3055安打、297本塁打、1406盗塁、打率.279 | ・シーズン最多盗塁記録(130盗塁・1982年) ・通算最多盗塁記録(1406盗塁) ・通算最多記録得点記録(2295得点) ・背番号24はアスレチックスの永久欠番 |
ライアン・ラドウィック | 1065試合、923安打、154本塁打、17盗塁、打率.260 | ・左投げ右打ち打者のシーズン最多本塁打記録(37本塁打・2008年) |
漫画・アニメ界の左投げ右打ち選手
漫画やアニメで左投げ右打ちの選手として有名なのは「メジャー」の主人公・茂野吾郎ですね。
元々は右投げでしたが小学生の時に肩を壊して左投げに転向しています。
打って走って守れる万能選手で今で言うところの大谷翔平選手のようなキャラクターですね。
詳しく知りたい方はAmazonプライムビデオでアニメメジャーをぜひご覧ください。
日本プロ野球の主要な左投げ右打ち選手
日本プロ野球の1976年以降の主要な左投げ右打ちの選手を一覧形式で紹介します。
打席が左右どちらでもほとんど影響のない投手の人数がやはり多いですね。
それにしても40年以上遡ってもこれだけの人数しかいないのでやはり左投げ右打ちの選手は珍しいですね。
左投げ右打ちの投手
選手名 | チーム名 | 所属年 |
---|---|---|
クライド・ライト | 巨人 | 1976-1978 |
日笠雅人 | 中日など | 1996-2002 |
小野仁 | 巨人など | 1997-2003 |
サルヴァトーレ・ウルソー | 広島 | 2000 |
佐藤和宏 | 近鉄など | 2002-2006 |
ジェフ・ウィリアムス | 阪神 | 2003-2009 |
スコット・マレン | 横浜など | 2004-2005 |
セドリック・バワーズ | 横浜など | 2004-2006 |
ダン・セラフィニ | ロッテなど | 2004-2007 |
筒井和也 | 阪神 | 2004-2016 |
樋口龍美 | 中日 | 2005-2007 |
チェン・ウェイン | 中日など | 2005-2011, 2020-2022 |
笠原大芽 | ソフトバンク | 2013-2019 |
アンドリュー・アルバース | オリックス | 2018-2020 |
エンニー・ロメロ | ロッテなど | 2019-2022 |
石川達也 | 横浜 | 2021- |
秦勝利 | 楽天 | 2022- |
左投げ右打ちの野手
選手名 | チーム名 | 所属年 |
---|---|---|
ハル・ブリーデン | 阪神 | 1976-1978 |
ダグ・オルト | 阪神 | 1981 |
中村良二 | 近鉄など | 1987-1997 |
ルイス・メディーナ | 広島 | 1993-1995 |
マーク・キャリオン | ロッテ | 1997-1998 |
竹原直隆 | ロッテなど | 2005-2016 |
デーモン・ホリンズ | 巨人 | 2007 |
カイル・ジェンセン | ソフトバンク | 2017 |
ライアン・マクブルーム | 広島 | 2022-2023 |
プロ野球における左投げ右打ちの野手は本当に数えるほどしかいない珍しい存在でした。
以上です。