【プロ野球】セリーグがDH制を導入しない理由9か条を徹底解説!【指名打者】

【プロ野球】セリーグがDH制を導入しない理由9か条を徹底解説!

こんにちは。

現在、プロ野球ではセリーグとパリーグを有する2リーグ制度を敷いています。

そして2リーグ間の最大の違いは「DH制が採用されているかどうか」という点です。

しかしながら交流戦や日本シリーズの結果からセリーグよりパリーグの方がリーグ全体のレベルが高いと言われており、その原因の一つとしてDH制の有無が挙げられています

そこで今回は「セリーグがDH制を導入しない理由9か条」について解説します。

ぜひ最後まで読んでみてください。

本記事の内容
  • DH制とはどういう制度か
  • パリーグがDH制を導入した経緯
  • セリーグがDH制を導入しない理由9か条

DH制とはどういう制度か

DHとは攻撃時に投手の代わりに打席に立つ、打撃専門の選手のことです。

Designated Hitter」の略語であり、日本語では「指名打者」とも言います。

スターティングメンバー表にはポジション名を書く代わりにDHと記載されます。

DHで打席に立つ選手は主に以下のような選手がいますね。

  • 守備能力は拙いが打撃能力に秀でた選手
  • 加齢により守備能力が衰えたベテラン選手
  • 故障明けや病み上がりで守備負担を増やしたくない選手

守備に不安のある選手や故障明けで大事に使いたい選手をDHとして使うことが多いようです

DHを導入すると一般的に下記の理由によってリーグのレベルが上がると言われています。

DH導入の利点
  • 打撃能力の低い投手が打席に立たないので1番から9番まで気を抜くことができず投手のレベルが育つ
  • 投手は打席に立たないのでピッチング練習に集中でき投手のレベルが育つ
  • 本来試合に出られない選手をDHとして出場させられるので打者のレベルが育つ

DHを採用することで上記の相乗効果によって投手と打者のレベルがどんどん上がっていきます

それではどうして日本ではパリーグのみがDH制を導入するに至ったかについてお話しします

 

パリーグがDH制を導入した経緯

DH制は1973年にMLBのアメリカンリーグ(アリーグ)で初めて採用されました。

当時のメジャーリーグは投手のレベルが高く打者の打率やホームラン数が低迷しがちでした。

そこで打撃専門のDHを投手の代わりに立たせることで打者側のレベルを上げることに成功しました

そしてそれと時を同じくして当時のパリーグでも人気低迷で悩んでいました。

そこでプロ野球のパリーグでもよりエキサイティングな試合を展開するために1975年からDH制を導入するに至りました

当時のパリーグは人気が低く、何かお客さんを取り戻す突破口が欲しかったんですね

DH導入後のパリーグは打撃力を特徴とするチームが数多く誕生し「人気のセ、実力のパ」と言われるほどの実力を身につけていきました。

そして最近のセ・パ交流戦や日本シリーズではパリーグのチームがセリーグのチームを圧倒する成績を残しています

セ・パ交流戦が始まった2005年から2020年までのセパそれぞれの優勝回数は以下の通りです。

優勝回数 セリーグ パリーグ
セ・パ交流戦 3 12
日本シリーズ 3 13

2005年から2020年までの16年間でセリーグのチームが交流戦or日本シリーズで優勝した回数はそれぞれ3回ずつしかありません。

これだけ圧倒的な成績差になってしまっているのは一説に「DH制の有無」が関わっていると言われています。

 

セリーグがDH制を導入しない理由9か条

1975年にパリーグがDH制を導入する際、セリーグは以下の9ヶ条の声明をしてDH制を導入しない旨を明らかにしました

今から30年以上前の声明ですが現在もこの声明の撤回は行われていません。

1. 1世紀半になろうとする野球の伝統を、あまりにも根本的にくつがえしすぎる。
2. 投手に代打を出す時期と人選は野球戦術の中心であり、その面白みをなくしてしまう。
3. 投手も攻撃に参加するという考え方をなくしてしまう。
4. DH制のルールがややこしくファンに混乱をおこさせる。
5. ベーブ・ルースやスタン・ミュージアルは投手から野手にかわって成功したのだが、そのような例がなくなる。
6. 仕返しの恐れがないので、投手が平気でビーンボールを投げる。
7. いい投手は完投するので得点力は大して上がらない。
8. 投手成績、打撃成績の比較が無意味になる。
9. バントが少なくなり野球の醍醐味がなくなる。

引用元:npb.jp

一つずつ順番に解説していきます!

 

1.1世紀半になろうとする野球の伝統を、あまりにも根本的にくつがえしすぎる。 

これはDH制が誕生してまだ3年しか経っていない1975年に書かれた理由なので気持ちは理解できますね。

例えば当時のDH導入を今風にアレンジすると以下のようなルール改革が起こるようなものでしょう。

捕手の負担が大きいので捕手の代わりに打席に立つ打撃専門選手(捕手用DH)を作ろう!

もし捕手用DHを作ることになったら一悶着ありそうですよね。

しかし現在はDHが導入されて30年以上経過するので「根本的にくつがえしすぎる」という理由は形骸化していそうです

 

2.投手に代打を出す時期と人選は野球戦術の中心であり、その面白みをなくしてしまう。 

これは現在のセリーグ野球の面白さの一つですね。

試合終盤にチャンスの場面で先発投手を迎えた時に以下の選択をする必要があります。

  • まだ投げさせるためにそのまま打席に先発投手を送るか
  • 追加点をとるために代打を出して継投で逃げ切るか

代打を出すかどうかの見極めはパリーグよりも機会が多いでしょう

ただし代打の駆け引きは投手だけに限る話ではないので「面白みをなくす」とまではいかない気もします

 

3.投手も攻撃に参加するという考え方をなくしてしまう。 

投手が攻撃に参加しないといけないという価値観は現在はほとんどなくなっていますね

もちろんセリーグの試合で投手がタイムリーヒットを打ったらファンは大盛り上がりしています。

しかしその盛り上がり理由は「期待していない選手が打ったから」ということに他なりません。

プロ野球というプロスポーツである以上、期待できない選手を打席に立たせるルールはいかがなものかという意見もあります。

投手の中でさえ分業が進んでいる現在、投手はピッチングに、野手はバッティングに専念させるのはしごく自然な形だと思います

 

4.DH制のルールがややこしくファンに混乱をおこさせる。 

DH制によってファンが混乱するのは気持ちはすごくわかりますね

現在野球をほとんど見ない一般層がたまに見る野球は以下の2つです。

  • 全国高校野球選手権(甲子園大会)
  • 巨人戦

どちらもDH制が導入されていない試合なので投手が打席に立ちます。

それなのにパリーグの試合や国際大会でいきなり得体の知れない「DH」が出てきたら混乱するのは当たり前ですね

ちなみに私はDHについて聞かれた時は、

バレーボールでいう「リベロ」だよ〜

と言っていますが、逆に混乱させてしまうことが多いですね。

 

5.ベーブ・ルースやスタン・ミュージアルは投手から野手にかわって成功したのだが、そのような例がなくなる。

ベーブ・ルースは投打で活躍した選手スタン・ミュージアルは投手から野手に転向して活躍した選手です。

DHがあると投手から野手への転向の例がなくなってしまうという理由です。

これに関してはDHのあるパリーグでも糸井選手が投手から野手に転向して成功したり、大谷選手が投打で活躍している例があるので説得力がないですね。

投手から野手に転向できるかどうかはその選手の能力次第です

 

6.仕返しの恐れがないので、投手が平気でビーンボールを投げる。 

ビーンボールについては現在セ・パで数に差があるようには見えません

ビーンボールを投げてもDHがあれば自分自身への仕返しはありませんが、その代わりに自チームの他の選手が仕返しをくらってしまう可能性があるのでそんな危険に晒すことははしませんよね。

危険球に対するペナルティもあるのでビーンボールが増えるということはないと思います

 

7.いい投手は完投するので得点力は大して上がらない。 

これはDHを導入することによって自チームの攻撃力を上げることができますが、相手投手も打席に立たないことによって完投しやすくなるので結果的に得点力は上がらないという言い分でしょう。

もともと投高打低だったリーグを立て直すためにDH制を導入するに至った経緯があります。

DH制導入によってセパで得点力に大きな差が生まれたということはありませんでしたので当時のセリーグの言い分としては正しかったですね。

ただし得点力が上がらないからというのはいま現在導入しない理由になっていない気がします

 

8.投手成績、打撃成績の比較が無意味になる。 

これはリーグ間でルールが変わってしまうので投手成績と野手成績の単純比較ができなくなってしまうということでしょう。

確かにパリーグの方が完投数が多くなったり、セリーグの方がセーブ数が多い傾向になったりそれぞれのリーグの特色が出てしまいそうです。

それならばセリーグがパリーグに合わせてDHを導入すれば成績の比較が可能になると思います。

当時はパリーグがDHを導入しない前提でこの理由を書いたのでしょう

 

9.バントが少なくなり野球の醍醐味がなくなる。

現在セリーグとパリーグでバント数に関して劇的な差はありません

投手が打席にたったらバントをするケースは多いですが、投手以外もバントをするので「バントが減る」ということはないですね。

むしろバントは得点期待値を下げる行為であることがわかっておりバント数は年々減少傾向にあります

「野球の醍醐味だからバントをする」というのは現代野球では理にかなっていませんね

 

まとめ

今回はセリーグがDH制を導入しない理由9か条について解説しました。

1. 1世紀半になろうとする野球の伝統を、あまりにも根本的にくつがえしすぎる。
2. 投手に代打を出す時期と人選は野球戦術の中心であり、その面白みをなくしてしまう。
3. 投手も攻撃に参加するという考え方をなくしてしまう。
4. DH制のルールがややこしくファンに混乱をおこさせる。
5. ベーブ・ルースやスタン・ミュージアルは投手から野手にかわって成功したのだが、そのような例がなくなる。
6. 仕返しの恐れがないので、投手が平気でビーンボールを投げる。
7. いい投手は完投するので得点力は大して上がらない。
8. 投手成績、打撃成績の比較が無意味になる。
9. バントが少なくなり野球の醍醐味がなくなる。

引用元:npb.jp

1975年に書かれたDH制を導入しない理由9か条ですが、30年以上たった現代野球ではあまり意味をなさないものになっていましたね。

現在セリーグがDH制を導入できない理由の一説に広島カープが反対しているからというものがあります。

DH制度は資金力のあるチームに有利なルールですので広島東洋カープのような資金力に不安のあるチームには嬉しくないルールですね。

ただしMLBナリーグでDH制度を採用する流れもあるようなのでセリーグでDHを採用するのも時間の問題かもしれませんね

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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