本記事ではメジャーリーグのグレッグ・マダックス投手が9回78球1失点完投勝利した試合の投手成績について紹介します。
マダックス投手といえば27個のアウトを27球で取るのがベストという持論を持っている投手で、そのコントロールの良さから精密機械という異名を持っています。
そして100球未満で完封することは「マダックス」と呼ばれ、自分の名前が野球用語になっている珍しい選手です。
マダックスが78球で完投した試合のスコアブック
マダックスが9回78球完投勝利をあげた試合のスコアブック情報を紹介します。
試合情報
日付 | 1997年7月22日 |
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球場 | リグレー・フィールド |
ホームチーム | シカゴ・カブス |
ビジターチーム | アトランタ・ブレーブス |
試合時間 | 2時間7分 |
試合結果
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
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ブレーブス | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 4 | 8 | 0 |
カブス | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 0 |
勝ち投手:グレッグ・マダックス(14勝3敗)
負け投手:ジェレミー・ゴンザレス(7勝3敗)
マダックスの相手チームに対する投球成績
選手名 | 守 | 打席 | 投球 | ストライク | 安打 | 打点 | 四死球 | 三振 |
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ダグ・グランヴィル | (中) | 4 | 9 | 8 | 0 | 0 | 0 | 1 |
ショーン・ダンストン | (遊) | 4 | 7 | 6 | 1 | 0 | 0 | 0 |
マーク・グレース | (一) | 4 | 15 | 11 | 1 | 0 | 0 | 1 |
サミー・ソーサ | (右) | 4 | 9 | 6 | 0 | 1 | 0 | 0 |
デイヴ・クラーク | (左) | 3 | 9 | 8 | 0 | 0 | 0 | 2 |
ラモン・タティス | 投 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
テリー・アダムス | 投 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
ライン・サンドバーグ | (二) | 3 | 6 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 |
タイラー ヒューストン | (三) | 3 | 8 | 7 | 1 | 0 | 0 | 1 |
スコット・サーバイス | (捕) | 3 | 7 | 6 | 0 | 0 | 0 | 1 |
ジェレミー・ゴンザレス | (投) | 2 | 6 | 5 | 1 | 0 | 0 | 0 |
ホセ・フェルナンデス | 左 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 |
31 | 78 | 63 | 5 | 1 | 0 | 6 |
投球数が78球、そのうちストライクの数が63という超効率的な投球で9回を1失点完投勝利しました。
ヒットを5本打たれ1失点しているにもかかわらずこの投球数なのが驚きですね。
この日のストライク率は驚異の80%超え(80.8%)でした。
ストレートは最速でも90マイルを少し超える程度で決してスピードボールピッチャーという訳ではありません。
一方でカットボールやスライダー、カーブ、チェンジアップなどの多彩な変化球と「精密機械」と呼ばれる抜群のコントロールでゴロを打たせるグラウンダーボールピッチャーでした。
76球完投、77球完投とする説は球数カウントミス
ちなみに日米両国においてマダックスのこの完投が76球である、あるいは77球であるという話が上がることがありますがこの説は間違いだと指摘されています。
アメリカの主要な記録サイトであるベースボールリファレンス(Baseball Reference)ではこの試合のマダックスの投球数が77球としてデータ保存されています。
しかしベースボールリファレンスでは8回のライン・サンドバーグへの投球数が1球少なくカウントされてしまっており実際の合計投球数は78球でした。
上の動画内で記録サイトのスコアブック上はサンドバーグは初球打ちとなっているが試合動画を確認すると2球目をレフト前に安打しているとコメントしています。