本記事ではメジャーリーグ(MLB)の歴代得点数ランキングについて紹介します。
得点数は、そのシーズンにどれだけホームベースを踏んだかを示す指標で、出塁力や長打力、チームメイトとの打線のつながりなど、多くの要素が絡み合って生まれる重要な記録です。
目次
MLB歴代最多シーズン得点数記録
まずは、MLB全体、ア・リーグ(AL)、ナ・リーグ(NL)の最多記録から見てみましょう。
- MLB記録:198得点(ビリー・ハミルトン/1894年)
- ア・リーグ記録:177得点(ベーブ・ルース/1921年)
- ナ・リーグ記録::158得点(チャック・クライン/1930年)
MLB最多記録はビリー・ハミルトンが1894年に記録した198得点です。
19世紀の「1リーグ制」時代の記録で、現代野球ではほぼ不可能とされる圧倒的数字ですね。
20世紀の「2リーグ制」以降はア・リーグではベーブ・ルースが1921年に177得点、ナ・リーグではチャック・クラインが1930年に158得点を記録しました。
MLB歴代最多得点数ランキング(1リーグ時代を含む/150得点以上)
メジャーリーグ歴代シーズン得点数ランキングです。
1890年代や1920〜30年代は、打高環境や球場の広さ、戦術の違いもあって非常に高い数字が多く見られます。
特に1894年は複数選手が150得点を超える超打高年ですね。
順 | 選手名 | 得点 | 年 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ビリー・ハミルトン | 198 | 1894 | MLB最多 |
2 | トム・ブラウン | 177 | 1891 | |
ベーブ・ルース | 177 | 1921 | アリーグ最多 | |
4 | ルー・ゲーリッグ | 167 | 1936 | |
ティップ・オニール | 167 | 1887 | ||
6 | ビリー・ハミルトン | 166 | 1895 | |
7 | ウィリー・キーラー | 165 | 1894 | |
ジョー・ケリー | 165 | 1894 | ||
9 | ルー・ゲーリッグ | 163 | 1931 | |
アーリー・レイサム | 163 | 1887 | ||
ベーブ・ルース | 163 | 1928 | ||
12 | ウィリー・キーラー | 162 | 1895 | |
13 | ヒュー・ダフィー | 161 | 1890 | |
14 | ジェシーバーケット | 160 | 1896 | |
ヒュー・ダフィー | 160 | 1894 | ||
フレッド・ダンラップ | 160 | 1884 | ||
17 | ヒューイ・ジェニングス | 159 | 1895 | |
18 | チャック・クライン | 158 | 1930 | ナリーグ最多 |
ボビー・ロウ | 158 | 1894 | ||
ベーブ・ルース | 158 | 1920 | ||
ベーブ・ルース | 158 | 1927 | ||
22 | ロジャース・ホーンズビー | 156 | 1929 | |
ジョン・マグロウ | 156 | 1894 | ||
24 | キキ・カイラー | 155 | 1930 | |
キング・ケリー | 155 | 1886 | ||
26 | ダン・ブラザーズ | 153 | 1887 | |
ジェシー・バーケット | 153 | 1895 | ||
ビリー・ハミルトン | 153 | 1896 | ||
ウィリー・キーラー | 153 | 1896 | ||
30 | ジェフ・バグウェル | 152 | 2000 | |
ウッディ・イングリッシュ | 152 | 1930 | ||
マイク・グリフィン | 152 | 1889 | ||
ビリー・ハミルトン | 152 | 1897 | ||
チャック・クライン | 152 | 1932 | ||
アーリー・レイサム | 152 | 1886 | ||
レフティ・オドゥール | 152 | 1929 | ||
アル・シモンズ | 152 | 1930 | ||
ハリー・ストーヴィー | 152 | 1889 | ||
39 | ジョー・ディマジオ | 151 | 1937 | |
ジミー・フォックス | 151 | 1932 | ||
ベーブ・ルース | 151 | 1923 | ||
42 | ビル・ダーレン | 150 | 1894 | |
ジョージ・ゴア | 150 | 1886 | ||
ベーブ・ルース | 150 | 1930 | ||
ジェイク・ステンゼル | 150 | 1894 | ||
テッド・ウィリアムズ | 150 | 1949 |
MLB歴代最多得点数ランキング(2リーグ制以降/150得点以上)
メジャーリーグ2リーグ制以降の歴代シーズン得点数ランキングです。
2リーグ制以降は、投手のレベルが上がり守備も洗練されたため、150得点以上はそれ以前よりも希少な記録となります。
ベーブ・ルースが何度も上位に登場していることからも、彼がどれだけ別格の存在だったかがわかります。
順 | 選手名 | 得点 | 年 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ベーブ・ルース | 177 | 1921 | アリーグ最多 |
2 | ルー・ゲーリッグ | 167 | 1936 | |
3 | ベーブ・ルース | 163 | 1928 | |
ルー・ゲーリッグ | 163 | 1931 | ||
5 | ベーブ・ルース | 158 | 1920 | |
ベーブ・ルース | 158 | 1927 | ||
チャック・クライン | 158 | 1930 | ナリーグ最多 | |
8 | ロジャース・ホーンスビー | 156 | 1929 | |
9 | カイカイ・カイラー | 155 | 1930 | |
10 | レフティ・オドール | 152 | 1929 | |
アル・シモンズ | 152 | 1930 | ||
ウッディ・イングリッシュ | 152 | 1930 | ||
チャック・クライン | 152 | 1932 | ||
ジェフ・バグウェル | 152 | 2000 | ||
15 | ジョー・ディマジオ | 151 | 1937 | |
ジミー・フォックス | 151 | 1932 | ||
ベーブ・ルース | 151 | 1923 | ||
18 | ベーブ・ルース | 150 | 1930 | |
テッド・ウィリアムズ | 150 | 1949 |
MLBシーズン得点数ランキング(戦後トップ5)
シーズン得点記録は100年以上前の記録がランキング上位の大半を占めていて、正直現役時代を知らない選手ばかりなので、戦後の選手限定でランキングを作成してみました。
戦後になると、150得点を超えるのは極めて困難になります。
投手の球速や変化球の質が向上し、守備シフトや戦術の進化も得点数を押し下げる要因となりました。
そんな中、ジェフ・バグウェルが2000年に記録した152得点は、今も戦後唯一の「150得点超え」として輝いています。
順 | 選手名 | 得点 | 年 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ジェフ・バグウェル | 152 | 2000 | 戦後唯一150得点 |
2 | ロナルド・アクーニャJr. | 149 | 2023 | 40本塁打70盗塁 |
3 | クレイグ・ビジオ | 146 | 1997 | |
リッキー・ヘンダーソン | 146 | 1985 | ||
サミー・ソーサ | 146 | 2001 | 自身3度目の60HR |
アクーニャJr.は2023年に149得点、さらに70盗塁を記録し“パワー&スピード”の象徴となりました。
リッキー・ヘンダーソンは盗塁王としても有名ですが、得点数でも圧巻の成績を残していますね。
そして2025年、大谷翔平選手が驚異的なペースで得点を積み重ねており、バグウェルの戦後最多記録更新も現実味を帯びています。
この記録争いからも目が離せません。